2012.05.22

ツガサルノコシカケ (栂猿腰掛)

豊崎神社の境内には鎮守の森の面影が遺されていて、
楠や欅の大樹が神樹の風格を持って亭々と繁っている。
合祀されている稲荷神社の前にある欅にサルノコシカケが
生えていて、上からみると普通のサルノコシカケの形をしている。

Pinicola1

同じものを角度を変えて真横から観ると異相が顕れて慄然とさせられる。
まるで鰐(ワニ)が樹の幹から這い出ようとしているかのように観える。

Pinicola2_3 

神社の向拝(こうはい)の庇を支える柱に彫刻されている龍の魂が
御神木に移ってきて、樹皮を破って現れ出たような形になっている。
場所が聖域であるだけに只事ではないように思えて、
友人に写真を送ってキノコの専門家に同定してもらった。

Pinicola3

 栂猿腰掛(ツガサルノコシカケ)
 マンネンタケ科 ツガサルノコシカケ属
 学名 Fomitopsis pinicola

ツガサルノコシカケは樹皮を破ってどんどんおおきくなり、
成長する部分は白く、少し古くなったその内側は赤茶色く、
古くなった部分はコールタールの様な真っ黒になります。
色の変化とキノコの成長の形が相俟って、
このような造形になったと考えられる。

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楠の花

野も山も若葉が萌えて、草も樹もそれぞれの花を
咲かせる季節になった。
楠の樹の下に雄蕊や雌蕊が積もっているのを観て
見上げた若葉のなかに小さな花が咲いていた。

20120521_

一年中変わらずに緑の繁みを保っている常緑樹は
春に落葉し、初夏に花を咲かせ、秋には実が熟す。


Kusunomi20071110_2 
 20071110 撮影

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2012.05.21

エゴの花

エゴの花が咲く季節になった。

20120521_

梢で明るい若葉の影に照らされて咲いている花よりも
樹の下の黒い土に散っている花の白さに目がとまる。

  エゴの花 土に零れて なを白し

10年前の散策の途中に出逢ったエゴを俳句に詠んだ。
それ以来、毎年、春の名残りを零れた花に観て来た。

Ego01

今年は梢の若葉の色が薄く、花の蕾の付き方も少ない。
去年は雪が降ったように地面を覆った白い花も疎らで
花弁のひとつひとつが大きな雪の結晶のように観える。

Ego02

咲いた姿のまま花弁を寄せた形で散っている花を拾った。
黒い揚羽蝶が、花の影から現れて梢のなかに消えた。
零れた花は5月の雨に打たれて土のなかに融けていく。

2010.5.16 信義


2010.05.26 同じ時代に生れて

 笹舟に零(こぼ)れたエゴの花載せて 

http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2010/05/post-d306.html

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2012.5.21 再録

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2012.05.15

卯の花  ヒメウツギ・バイカウツギ

ウツギの花のことを総称して「卯の花」と言います。
五月の風に揺れて好い香りのする真っ白の花が
そこだけが明るく感じられるほどに咲き続けます。

5月4日

上町台地から玉造に下る長堀通の北側の
「東雲稲荷神社」の境内の楠の若葉が萌えたっていた。
いつもは表の鳥居から入って、折り返して帰るが
社の後ろの生垣に真白の花が観えて、
近づいてみると好い香りするヒメウツギだった。

20120514_hime_utsugi

ヒメウツギ(姫空木、姫卯木)
ユキノシタ科ウツギ属
別名:ウノハナ
英名:slender deutzia

5月14日

十日前に咲いていたヒメウツギは散ってしまっていが、
思いがけなくも、近くの道路に面してバイカウツギが
咲き始めているのに出逢った。
バイカウツギは花びらが4枚だけれど、
これは園芸品種のヤエバイカウツギ(八重梅花空木)。

20120514_yae_baikautsugi

ユキノシタ科バイカウツギ属
学名:Philadelphus satsumi
別名:ヤエサツキウメ(八重五月梅)

5月15日

二年前に観たバイカウツギ(梅花空木) が雨の中で咲いている。
去年は余り花を着けなかったが、
今年は一昨年と同じ風情で枝が撓むほど花を咲かせた。
芭蕉が「梅恋ひて」と詠った卯の花は、この花だろう。

20120515_baikautsugi02

ユキノシタ科バイカウツギ属
学名:Philadelphus satsumi
別名:サツマウツギ。

2010.05.24 雨あがり梅花空木の咲きにけり
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2010/05/post-f43d.html

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2012.05.05

ミニバラ ラブリープリンセスは日に当ると変色する。

開花から3日経過した今日、花の色が変わっているのに気付いた。

Lovely_princess_optima7

 ラブリープリンセス・オプティマ (丸弁カップ咲き)
  ( lovely Princess Optima )


ミニバラの品種「ラブリープリンセス」でサイト検索して分かったことがある。

① いやしのにわ // ガーデニング や わん、にゃん など
  http://iyasinoniwa.blog39.fc2.com/blog-category-56.html

  「日光に少しでも当たると、とんでもない蛍光ローズピンクに変色するので
   つぼみがふくらんできた時点で日が当たらない場所に移動させる。」

花が開きやすいように風の当る場所に移したことが、結果として
日当たりの強い場所に置くことになって・・・・
花の色が文字通り「変色」してしまった。  

② あいこっち的野の花図鑑 バラの分類と咲き方の分類
  http://ameblo.jp/lm208761/entry-10097736614.html

  高芯咲き : 花弁が中心からむけるように開いて、中心の芯が高いもの
  丸弁咲き : 花弁が丸く、先端が尖らないもの
  カップ咲き : 外側の花弁がティーカップ状に全体を包んでいるもの


他のサイトでラブリープリンセスの咲き方は「高芯咲き」ではなく
「丸弁カップ咲き」であると書かれていた。
これも開ききった状態を観て「そのとおり」であることを確認した。

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2012.05.02

不思議な薔薇の花

二年前に園芸店で植木鉢と肥料を買った時、「5千円以上お買い上げの場合
の景品」として並んでいる苗木のなかから薄紅色のミニバラを選んだ。
猛暑の夏に花が咲き終わった後も水遣りを続けていたら、涼しくなってから
再びたくさんの花芽が出てきて蕾が膨らみはじめた。花が開いた時、
貰ってきた時に咲いていた色とは異なった彩りであることに驚かされた。
冬越しをした翌年の初夏にもまた再びたくさんの花を咲かせたが、
花びらの色はまたまた別のものに変っていた。
ミニバラは園芸品種として「色々な品種」を交配しているために「先祖がえり」
して様々な色が甦ってくるのだろうか。

「花が咲くものは捨てられない」という妻が液体肥料を混ぜた水を遣りつづけて、
今年の冬を無事に越した艶々とした葉のなかに今年の花が咲き始めた。
花びら一つが1センチくらい、直径4センチほどの高芯(こうしん)咲きのバラである。

20120501_rose

 年ごとに彩り変えて甦る
 高芯咲きのバラ咲きにけり

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2010.10.31 甦りの花
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2010/10/post-b481.html

2011.06.05 「甦りの花」 ゼラニウムとミニバラ
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2011/06/post-2cbf.html

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  「薔薇二曲」    北原白秋

    一

 薔薇ノ木ニ
 薔薇ノ花サク。
 ナニゴトノ不思議ナケレド。

    二

 薔薇ノ花。
 ナニゴトノ不思議ナケレド。
 照リ極マレバ木ヨリコボルル。
 光リコボルル。

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2012.04.29

我が家のシンボルフラワー ゼラニウム「Americana deep red」。

私が小学校一年生の時の教室の名前が「あおい(葵)組」だった。
そんなことから、葵の花に愛着を持って成人した。
結婚した翌年に千里ニュータウンの団地に入居した時、
白い壁の建物のベランダに似合う「朱いゼラニウム」を買った。
毎年11月と5月に挿し木をして、今年で41年目になる。
結婚・子供の誕生・子育て・子供の結婚・孫の誕生・
親の介護・親との死別・阪神大震災・会社倒産・起業・廃業・・
さまざまなことのあった歳月のなかで、四季咲きの朱い花が
家族の一員として咲き続けて、今も咲いている。

20120430pelargonium2

フウロソウ科ペラルゴニウム属
学名:Pelargonium × hortorum
別名:テンジクアオイ(天竺葵)
花言葉:「君ありて幸福」


地中海式気候のヨーロッパの都市の路地の両側の窓に
ゼラニウムの花が「決まり事」のように栽培されている。
ゼラニウム独特の強い香りが虫除けになるために
窓の外に置いているという説がある。
観光客のために、それぞれの家の窓に花をつくるように
義務付けられている街もあると聞いたことがある。

「右手にパンを持ったら、左手にはゼラニウムを持て」
という諺があり、ゼラニウムを「心の糧」と呼ぶとも聞いた。
「人はパンのみにて生くるにあらず」という聖書の言葉に因るものだろう。

2006.11.03 ゼラニウムの挿し木
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2006/11/post-5c10.html

2007.05.09 剪定したゼラニウムの冬越しの花
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2007/05/post-eeba.html

2011.06.05 「甦りの花」 ゼラニウムとミニバラ
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2011/06/post-2cbf.html

2011.09.10 葛の葉の裏に寄り添う豆黄金
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2011/09/post-728f.html

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2012.04.28

ホウチャクソウ (宝鐸草)

ホウチャクソウの花が咲いている。
古寺巡礼のなかで知った「風鐸」の
観えても聞こえぬ音色のように
静かな世界で風に揺れている。
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ほの白き 香りに揺れる 宝鐸草    

  
Disporum

「季節の花 300」 http://www.hana300.com 

 

  胡瓜    北原白秋

 そのにほひなどか忘れむ。
 ほのじろき胡瓜の花よ。そのひと日、かげにかくれて
 わが見てし胡瓜の花よ。

 かの日には歌舞伎見るとて
 父上にせがみまつりき。
 そがために小さき兄弟(はらから)
 日をひと日家を追はれき。

 弟は水の辺(へ)に立ち、
 声あげて泣きもいでしか。
 われははた胡瓜の棚に
 身をひさめすすり泣きしき。

 かくてしも幼き涙
 頬にくゆるしばしがほどぞ、
 珍しなる新しき香に
 うち噎(むせ)び、なべて忘れつ。

 さあれ、かの痛(つ)らき父の眼
 たまたまに思ひいでつつ、
 日をひと日、泣きも忘れて
 数へ見てし胡瓜の花よ。

   「思ひ出 抒情小曲集」より

2008.04.19 初稿
2012.04.28 改訂

「風鐸の音」
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2008/04/post-e792.html

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2012.04.27

悠々として急げ

高校に「ドイツ語研究会」というクラブ活動がありました。
卒業式の後で職員室に顧問の高橋先生を訪ねた時に
贐(はなむけ)として色紙に書いていただいた言葉があります。
Festina Lente  <フェスティナ  レンテ>
ラテン語で「悠々として急げ」という意味だと教わりました。
以来48年。
謹厳実直な印象の強かった先生の眼鏡の奥で笑っていた眼が
今も時折浮かんできて「怠けるな」という叱咤の代りに
「ゆっくりいそげよ」と語りかけて下さっています。

ドイツ語も英語も物に出来なかった私ですが
ヘルマンヘッセの文学と高橋先生の言葉は今も生きています。
開高健の本の題として「悠々として急げ」が現れた時
早速に購読し、今日まで座右の書の一つとしています。

Festina_lente

東日本大震災の時代に生きる者として、「開高健が生きていたらどう言うだろう」と
考えた末に、改めて自分自身の中に根付いている「ゆっくりいそげ」という言葉から
魂の導管を通じてこみ上げて来る力を反芻して生きて行こうと思い至りました。
ひとつの言葉が生涯の宝珠として私の往く道を照らし続けています。

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2012.04.24

シロヤマブキの花の咲く頃

六十年前に母の実家に嫁いできた叔母が
八十歳の天寿を全うして亡くなった。
三年ぶりに岡山の山河を観た。
岡山駅の東にある西川用水沿いの植え込みのなかに
シロヤマブキ(白山吹) が咲いていた。

 バラ科 シロヤマブキ属
 学名:Rhodotypos scandens Makino
 英名:white kerria

201120423_scandens2

 従兄弟の遺族代表挨拶を聞いて

 吾が母は我れを子として選び給ひ
 娑婆(しゃば)の世界に生ましめにけり
.

201120423_scandens


 骨(こつ)揚げの時

 ほろほろと箸(はし)より落ちて音もなき
 幽(かそけ)き骨の その白さはも

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ムクゲの苗に青い花が咲いた。

去年の晩秋にムクゲの挿し木をした。
ペットボトルの水に浸けて発根するのを確かめてから
プラスチックのコップに鹿沼土を入れた中で冬を越した。
二〇センチほどの挿し木に葉が増えて小さな蕾がついたが
寒さのせいか黄色く萎れて落ちてしまって咲かなかった。
桜の花が咲き始めた四月の初めに大きい鉢に植え替えてから
三週間経った今朝、青い花が咲いている。
.

20120424sharon

 春風に花梨の花の舞い落ちて
 木槿の蕾咲き初めにけり

.
我が家の植木鉢のムクゲは毎年六月の初めと八月の終わりに
沢山の蕾を付けて一日花を咲かせ続ける。
此の春に芽吹いた新しい葉が展開しているが蕾は未だ観えない。
親木に先駆けて苗木に花が咲いた。
この苗木がこれから先どのように成長してゆくのか楽しみである。

2011.11.23 槿(ムクゲ)の挿し木
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2011/11/post-0ae3.html

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2012.04.21

淡々(あわあわ)はよきかな ミツバツツジ(三葉躑躅)

東京で暮らしている友人が京都の桜を観に来た。
中学、高校の同級生で
我が生涯の知己である。
変ることなく淡々とした付き合いを重ねて
少年は揃って白髪の老人となった。

京都の宿で久しぶりに同じ湯につかり
晴れた光のなかで御室の桜に出逢い
夜来の雨を聞きながら語り合い
雨に濡れた枯山水の庭を訪ねた。
行く先々に満開のヤマツツジが咲いていた。

20120420tsutsuji_2

阪神大震災の歳、、彼から送られた詩集のなかに
ヤマツツジを詠んだ言葉があって
少年の頃に逍遙した六甲の春の思い出とともに
共通の懐かしさを感じて愛誦している。

  ある日の旅路   

 こころの痛手わずかに癒え
 この旅路平安なり

 しずかなる自然は黙し
 われもまた黙す
 自然とわれと
 平安のこころ
 ほほえみて相通うのみ
 淡々(あわあわ)はよきかな

 カーラィルにならい分母をゼロとして
 なにものも求めず責めず

 ひたすらに
 内なる光を仰ぐ
 淡々(あわあわ)はよきかな

 山つつじ今盛りなり
 花あれば花をめで
 花なければ
 未見の蕾に合掌す
 淡々(あわあわ)はよきかな

 こころの痛手わずかに癒え
 この旅路平安なり

   安積得也詩集「一人のために」より
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20120420tsutsuji2


   少年の十五の心そのままに
   遥かなときをともに過ごしぬ    信義

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2012.04.18

十月櫻の突然変異 「思川桜」

大阪造幣局の桜の通り抜けに行った。
天満橋の駅を降りた時から行列が始まっていて
造幣局の入り口まで人の流れが続いている。
「今年は開花が遅れたので全体として五分咲きくらい」
と聞いていたが、昨日からの陽気で一斉に開いたのか
通り抜けの道の両側に並んでいる桜は満開だった。
青い空を背景にして咲いている八重咲の豊かな花が
さまざまな名札をつけて咲いている。


20120418gyoikou

 黄緑色の桜 「御衣黄(ぎょいこう)」

20120418ujou_2

詩人野口雨情ゆかりの桜 「雨情枝垂(うじょうしだれ)」

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一本の桜の樹が目に留まった。
空に向かって真っ直ぐに広がっている枝の隅々まで
小振りの透き通ったような薄紅色の花が覆い尽くして
光輝くように咲いている。
「思川」という名札が付いている。
ガイドブックで調べてみた。

Omoigawa17_2

 「思川(おもいがわ)」
 栃木県小山市の修道院にあった十月桜の種から育成された桜である。
 修道院の下を流れる川の名にちなんで、この名が付けられた。
 花は淡紅紫色で、花弁数は6~10枚ある。

私の好きな「十月櫻」の実生から出たものだと知って
「逢うべき人に巡りあった」ような懐かしさを感じた。
写真を撮ろうとしたら、ちょうど電池が切れていて駄目。
仕方がないので、携帯電話のカメラで撮影した。
帰ってからインターネットで検索して花の姿を確かめた。

Omoigawa7
 
 思川桜  Prunus x subhirtella 'Omoigawa'
 http://outdoor.geocities.jp/hpmonda/oyama_sakura1.html

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  通り抜けの桜の花の賑わいに
  幻のごとく逝きし人みゆ


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2010.11.28 十月櫻の花
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2010/11/post-a46a.html

2011.05.19 十月櫻の実
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2011/05/post-7021.html

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2012.04.16

シンボル・ツリー ザイフリボク

8年前、旧家を守っている友人に嫡孫の男子が生まれた時に
南側のウッドデッキの庭に続く境界にザイフリボクを植えた。
「采振り木」は春に枝いっぱいに真っ白な花を咲かせる。

Juneberry

 バラ科ザイフリボク属
 学名:Amelanchier asiatica)
 別名:シデザクラ(四手桜)
 英名:June berry

今は小学生になっている嫡孫の誕生日に合わせるように
毎年、真っ白の花を咲かせ続け、枝を大きく伸ばして
しっかりとした樹の形になった。
初夏になると熟した果実(ジューン・ベリー)を枝から摘んで食べる。

子供が生まれた時に樹を植えると人生の楽しみが増える。
20年経った樹は盛りを迎えて豊かな花や果実をみせてくれる。
40年経った樹の幹は人の力では倒せないほど太くなっている。
60年の樹には風格が備わって老いた人に精気を与えてくれる。

何よりも、その樹を植えてくれた祖父や父の思いが
年ごとに咲く花の風情として子や孫に伝わり続けて
子供の心のなかに「家の柱としての自覚」が育まれる。
.

   采振りの白き花びら匂いたち
   同胞ともに健やかなりき


   さいふりの しろきはなひら にほひたち
   はらからともに すこやかなりき

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2012.04.13

自分の妻の好きな花を知っていますか。

親しい人から「黒花スミレ」をいただいた。
5枚の花弁が漆黒のビロードの肌理で産毛のような光を帯びている。
黄色の蕊を包み込んでいる下側の1枚の花弁には青さが残っていて
光をあてて観察してみると濃い紫色であることが分かる。
2センチほどの小さな花を支えている茎葉もまた小振りで
土のなかの根の確かさを感じさせる濃い緑色をしている。

201204137_2

スミレの花を観ると思い出す人がいる。

昔一緒に仕事をした人と夫婦揃って会食をした時のこと。
「あなたは自分の妻が一番好きなものが何か知っていますか」
と尋ねたところ、すぐに答が返って来た。
「スミレの花です」
新婚の頃に春の野でスミレの花に夢中になっていた妻の姿が
今も脳裏に焼き付いていると解説された。
装飾品でもなく、食べ物でもなく、
野に咲く菫の花が一番好きな夫人は横で黙って微笑んでいた。

 山陰の春の野に咲く菫摘む
 妻の姿の懐かしかりき

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2012.04.12

豊崎神社の椿の花

昨日の雨が嘘のように晴れた青空に誘われて
陽射しの傾いた午後、自転車に乗って町内の花を探検した。
本庄公園の桜は満開で花びらが地面に落ち始めていた。
満開の桜並木の道をモデルの女性が何回もやり直しては
ゆっくりと歩いているロケーション撮影をしていた。

豊崎神社の手前の小さな公園にシデコブシの花が咲いていた。
モクレン科の樹の花は高い枝の上の葉の陰で咲くので
下から見上げるようにして観るしかないが
ここのシデコブシは2メートルほどの高さに剪定されて
横に広がった枝に文字通り幣のような白い花が造花のように
咲き乱れているなかに一輪、咲いたばかりの花があった。
日本を代表する花木というと「サクラ」が有名であるが
植物愛好家の世界では「シデコブシ」の方が評価されている。
そういう話を植物の専門家から聞いたことがある。

201204127_2

  シデコブシ 

豊崎神社の桜も満開で、散り始めた桜の花が落ちている脇道で
老婦人が箒をもって掃いておられた。

201204127_3

 豊崎の鎮守の森に光射し
 紅白絞りの花耀きぬ



脇道の両側に並んで植えられている椿の花の写真を撮っている妻に
老婦人が話しかけてこられて、道にあるさまざまな植木鉢の花について
問わず語りに話し続けてくださった。
「この植木鉢は息子が買ってきてくれました」
「あの椿の樹は息子が挿し木して増やしたものを境内に植えました」

「今の宮司は孫です。息子は先年亡くなりました」
「桜の咲いている日が葬儀で、花の散るなかを逝きました。」
花の説明の合間にそんなことを語られた。


2012021337 

 さきにゆきし息子の植えし花の名を
 問わず語りの媼(おうな)に聞けり



201204127_6

 豊崎の社に繁る樫の木の
 陰に真白き八重椿咲く



挨拶をして帰ろうとしている妻を追いかけて
白い椿の蕾を手折って下さった。
戻ってから花瓶に花を挿しながら
「あの方は母と一つ違いの御歳」と妻が言った。
翌日の朝、蕾が開いてなかから黄色の蕊が覗いた。


20120413madonotuki7_3

白椿に「窓の月」という品種がある。


2011.04.17 豊崎神社の椿 
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2011/04/post-8e8f.html

2011.04.16 豊崎神社の白椿 「白卜伴」
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2011/04/post-073a.html

2012.4.13 

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2012.04.11

日本タンポポ

東京で暮らしている7歳の孫娘はタンポポの花が大好きで
去年の春休みに里帰りしてきた時に楽しそうに綿毛を飛ばしていた。
一緒にタンポポを探して、私までタンポポに眼が留まるようになって
淀川の河原を散歩している時に、「シロバナタンポポ」を見つけた。

 本庄の河原の春に白花(しろばな)の
 日本蒲公英(にほんたんぽぽ)咲きにけるかも

今年の春も「シロバナタンポポ」が咲くのを楽しみにしながら
あちこちに咲いている黄色のタンポポを観察している。

20120408taraxacum

ところが、本庄の公園や淀川の土手、
旧淀川の両岸に続いている公園、
あちこちに咲いているタンポポが「西洋タンポポ」ばかりで
「日本タンポポ」がなかなか見つからない。

昨日、郊外の桜の園の下に色々なタンポポが咲いているのを見つけた。
確かめて、全てのタンポポが「日本タンポポ」だということが分かった。

20120410tanpopo7_2

セイヨウタンポポ(右)は花の総苞片(そうほうへん)が反り返っているが
ニホンタンポポ(左)は総苞片が花の裏に密着している。

よく調べてみると、複数の品種の「日本タンポポ」が共存していた。

20120410tanpopo27

年ごとに荒廃している植物生育環境のなかで消えてしまった在来種が
郊外の管理の行き届いた桜の園の柔らかな土の上で命を繋いでいた。

街中の公園の踏み固められたり、乾いた土に覆われた生育環境では
在来の「日本タンポポ」は消えてしまうしかないのだろうか。
日本タンポポが無くなった後に西洋タンポポが生育していることを
どのように考えるべきなのだろう。

今年の春は里帰りできなかった孫娘のために
日本タンポポの種を播いて植木鉢で育ててみようか。

小さなことをゆるがせにしないで、確かな形のものとして
次の時代に伝えて行かなければならない。
.

たんぽぽ  タンポポ児童合唱団
http://www.youtube.com/watch?v=BgmCPXOGrh8&feature=related


たんぽぽ    【作詞】カドクラ サトシ 【作曲】堀越浄

1.
雪の下の 故郷の夜
冷たい風と 土の中で
青い空を 夢に見ながら
野原に咲いた 花だから
どんな花より たんぽぽの
花をあなたに おくりましょう
どんな花より たんぽぽの
花をあなたに おくりましょう

2.
高い工場の 壁の下で
どれだけ春を 待つのでしょう
数えた指を 優しく開き
空き地に咲いた 花だから
どんな花より たんぽぽの
花をあなたに おくりましょう
どんな花より たんぽぽの
花をあなたに おくりましょう

3.
ガラスの部屋の ばらの花より
嵐の空を 見つめつづける
あなたの胸の 想いのように
心に咲いた 花だから
どんな花より たんぽぽの
花をあなたに おくりましょう
どんな花より たんぽぽの
花をあなたに おくりましょう

.

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2012.04.10

大阪万博記念公園の桜

仕事を休んだ三十七歳の息子が何を思ったのか
「大阪万博記念公園の桜を観に行こう」と誘ってくれた。

結婚してからずっと千里に住んでいた我が家では
花見といえば「バンパク」ということになっていて
子供達が中学生のころまでは義母と妻が弁当を作って
歩いて十五分くらいの「バンパク」に幾度も行った。
桜の花を観て、そのころのことを思い出したのだろう。

天神橋筋六丁目駅から山田駅まで阪急で直行して
山田から公園西口まで歩いて行った。
早春の寒さのために開花が遅れていたソメイヨシノが
このところの暖かい陽気のなかで満開になっていた。

20120410sakura1

ソメイヨシノの後に咲くヤマザクラが一緒に開花して
夢の中のような花の世界がひろがっている。

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花の下の草地のなかにヒメウズの群落があった。

20120410himeuzu2

ヒメウズ (姫烏頭)
キンポウゲ科ヒメウズ属
学名 : Semiaquilegia adoxoides 

昔馴染みの友達に出逢ったような嬉しい気分のなかで
妻と息子と私の三人並んでお弁当を食べた。

大阪万博が開催されたのは1970年だった。
その跡地に造成された公園に植栽された花木は
40年以上の歳月を経て自然林のように繁っている。
帰り道に通った公園のなかの松林も成長して
松葉の匂いのなかにマツボックリが落ちていた。

20120410expo70

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  満開の桜の下を彷徨ひて
  写真撮る人数多ありけり

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2012.04.09

毛馬桜之宮公園 大川沿いの桜並木

毛馬閘門から天満橋の観えるところまで旧淀川の両岸に
桜並木が続いていて「毛馬桜之宮公園」と呼ばれている。
大阪市内に引っ越してきたばかりの去年の春。
川の右岸沿いの道をJR環状線の鉄橋まで自転車で走った。
今年は、さらに下流まで走って川崎橋で対岸に渡り
ちょうど満開になったばかりの桜の花の香りのなかを
旧淀川の両岸の桜並木を2時間かかって走った。

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       川崎橋から上流を望む

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桜の樹の下の植え込みのなかにシャガの花が咲いてる処で
自転車を降りて休憩した。
満開の桜の光に照り映えてシャガが輝いている。
道行く人が、「水仙の花かしら」と言いながら通り過ぎていく。

20120409irisjaponica_2

 シャガ (著莪、胡蝶花)

 アヤメ科 アヤメ属(アイリス属)
 学名: Iris japonica
 英名: fringed iris

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学生の頃、妻と鳥取の城跡の公園を散歩した。
鳥取のお城の跡には石垣と門だけがあるだけで
天守閣や櫓などの建物は何も遺されていない。
ただ、椿の古木や、見上げるような高さの桜の大樹が
昔の名残りを伝える美しい色の花を咲かせていた。

二の丸公園に登る階段の横の山裾にシャガの群落が広がっていて
花弁に美しい斑点模様のある淡青白紫色の花が咲いていた。
シャガの花もまた一日花で、朝開いた花は夕方には凋む。

 二の丸の桜の下の著莪恋ひし   信義

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2011.04.11 毛馬桜之宮公園 万朶の桜
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2011/04/post-0f1e.html

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2012.04.08

神戸の坂道 桜のトンネル

20120408honjyou2

 今一度神戸の坂の花明り  信義

神戸市灘区高羽小学校の正門は南北に通じる坂道に面していて
石の階段を上った両側に立派な校門があり、校門の左右に広がっている
大きな桜の枝が春の入学式にあわせるように満開の花を咲かせていた。
校庭の桜の花の下に「二宮金次郎像」があったのを覚えている。
小学校の北側の広い道路(十二間道路と呼ばれていた)の東側交差点に
石屋川にかかる橋があり、そこから桜ヶ丘の急勾配の坂道が山の麓の
神戸外国語大学の正門まで続いていて、坂道の両側の桜並木が
見事な花のトンネルになって咲いていた。

高校の通学路の途中にあった灘区高尾通の南北の坂道の両側にも
桜が植えられていて、摩耶山麓から海に向かって真っ直ぐに下る
見事な桜のトンネルがあった。

街路樹として植えられている「ソメイヨシノ」という品種の桜には
「60年寿命説」があるが、子供の頃に見上げた桜ヶ丘の桜並木は
阪神大震災の後、父が桜ヶ丘の隣の六甲病院に入院していた頃には
桜の樹は跡形もなく消えて昔の面影はなくなってしまっていた。

一方で、高尾通の桜のトンネルは今も健在で、多くのサイトに
神戸の桜の名所として紹介されている。
桜の樹の植えられた土地の地下水の状態や日当たりなどの自然条件と
「桜並木を愛する地域の人」によって大切に守られているのだろう。

神戸市観光壁紙写真集
http://kobe-mari.maxs.jp/kobe/sakura_tunnel.htm

2011.02.04 Googleで観た故郷の景色 「見返り坂」
http://white-cup.cocolog-nifty.com/script/2011/02/google-04c6.html

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2012.04.05

春疾風 鈴蘭水仙灯しけり

猛烈な風が吹いた。
春疾風の通り過ぎた本庄の花壇の中に
鈴蘭水仙が咲いている。
春の陽を含んで光っている花弁の先の
緑色の斑点を観ようと近寄ったら
普通の水仙にくらべると芳しい
スミレのような優しい香りが漂ってきた。

20120408_suzuran_suisen

 ユリ科レウコユム属
 学名: Leucojum aestivum
 英名: Summer snowflake。

 春疾風 スノーフレイク 灯しけり  

 はるはやて スノーフレイク ともしけり

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